一人旅がますます増えている。一人旅のために企画された旅行や、同じ趣味を持つ人同士を結びつけることを目的とした少人数制の冒険旅行を企画する旅行会社が増えているからだ。
この3年間で、一人で休暇を過ごす人が増えている。一人旅の多くは、パートナーや家族、友人と一緒に旅行することもできるが、妥協することなく好きなときに好きなことをするため、あるいは個人的な興味や長年のバケットリストの冒険を追求するために、一人で行くことを選ぶ。
そして、一人旅で最も人気のある方法のひとつがクルーズであることがわかった。その魅力は、遠く離れた世界中の行きにくい場所を探検するチャンスと、毎晩同じスイートルームに戻り、思いやりのあるクルーや新しい友人に囲まれる快適さにある。
オハイオ州出身で、100回以上の航海を経験しているクリスタルの常連客、アレクサンドラ・ファレンスキーさんにとって、家族のようなクルーの存在こそが、彼女を何度も船に呼び戻す理由となっている。
「船上で誰に話を聞いても、同じことを何度も口にします。それはスタッフのおかげ。彼らは素晴らしいんです」と彼女は熱く語ります。
彼女がクリスタルに出会ったのは、深い悲しみの中にあった時だった。彼女と夫は2005年に初めての船旅を予約していたが、乗船予定日の数日前に夫が急死した。
「私たちはクルーズ保険に加入していませんでした。娘がクリスタルに電話したら、夫の分を送り返してくれただけでなく、12カ月以内に使えるチケットをくれたんです」と彼女は振り返る。「最初のうちは気にも留めず、ただ机の中にしまっていました。1年が終わる頃、一人でシンフォニー号に乗りました。乗務員の対応が信じられないほど素晴らしく、本当にお世話になりました。その後、すぐにワールドクルーズに申し込みました。それから15年経った今でも、私はクルーズを楽しんでいます。」
もちろん、パートナーとは違う国を訪れたい、別々の趣味を持ちたいという理由で一人旅を選ぶ旅行者もいる。PGAプロによるゴルフレッスン、パデル・テニスやピックルボールの試合、初心者向けのブリッジ・セッション、水彩画から陶芸まで、あらゆるアート・クラスが定期的に開催されている。新しい趣味に挑戦したり、好きなことを上達させたりするのに最適な方法であるだけでなく、これらのセッションはリラックスした雰囲気で人々と出会う機会でもある。また、図書室でカナスタや麻雀などのゲームを楽しんだり、日中の講義や午後の映画鑑賞などの申し込み用紙も用意されている。
夕食前のアペリティフタイムに話し相手がいないという心配も無用だ。パームコートや船内に点在するライブミュージックバーでは、アンバサダーのダンスホストがシナトラの名曲を聴きながらダンスフロアを回るだけでなく、素晴らしい仲間との会話を提供してくれる。
「ある晩は寄港地観光チームと夕食を共にし、またある晩はドクターと食事をすることもあります」とアレクサンドラは続ける。彼らはまるで古くからの友人のようで、何年も前からの知り合いなんです。」
ウミ・ウマにはカウンター席があり、寿司職人の手さばきを眺めたい一人旅客に最適だ。オステリア・ドヴィディオの奥まった窓際のテーブル席は、料理の合間に人間観察をしたり、本を読むのに最適だ。
一人旅をする人にとって、クルーズにはすべてが揃っている。仲間と一緒に過ごしたいときには社交の場があり、そうでないときには自分だけの時間が持てる。ゲスト同士の友情、心強いクルー、そして何よりも、世界を一人で探検できる自由がある。